松本一哉ライブ・UTURU上映会
音楽家・サウンドアーティスト松本一哉 3rd アルバム『無常』リリースツアーによるパフォーマンス企画を “14ー54” にて開催。
波紋音などの造形物や非楽器を用い、演奏と環境音との境界線を無くしていき、聴く事に没入する音体験へとご案内します。
そして14−54の企画では、映画監督今野裕一郎が、松本の知床での録音制作の旅に同行し撮影した10日間の記録を映画化し、東京ドキュメンタリー映画祭2022にて上映されたドキュメンタリー映画『UTURU』の上映もあります。
青森県南エリアで、松本一哉の録音制作の旅を記録した今野裕一郎監督によるドキュメンタリー映画UTURUの上映と松本一哉のパフォーマンスによる企画は、14-54のみとなります。
︎松本一哉 3rdアルバム「無常」トレイラー
松本一哉 パフォーマンス動画
松本一哉
音楽家・サウンドアーティスト・ドラマー。
打楽器奏者の経験と、環境音との音源制作で培った音を鳴らす・聴く経験を基に、環境ごとにあるモノ・造形物・自然物・身体・装置など、本来楽器では無いモノも用いて多様な音表現を行う。自身で起こす音と環境音との境界線を無くし、音に没入させる即興表現を追究している。
これまでに「水のかたち (2015)」「落ちる散る満ちる (2017)」「無常 (2022)」の3作品をミニマル・アンビエントの名門レーベルSPEKKからリリース。
偶然に起こる環境音との即興による音源制作を基に、映画・映像作品・舞台公演・商業施設への楽曲制作、全都道府県演奏ツアー、コロナ禍にライブ公演を行わず人に会いに行く事を目的に企画した「人の音を聴きに行くツアー」、空間展示、サウンドインスタレーション、展示会場に滞在・生活して音を展示し続ける動態展示、今野裕一郎が主宰するパフォーマンスユニット「バストリオ」との企画や公演に参加や、2021年から北海道知床で開催されている「葦の芸術原野祭」の立ち上げから実行委委員として参加するなど、音による表現を軸に活動を展開している。
『UTURU』
撮影・録音・編集 / 今野裕一郎
被写体・音楽 / 松本一哉
[2021年 / 日本 / 48分 / HDV / カラー]
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作品紹介
音楽家の松本一哉は、8年かけて制作してきた音源を完成させるため、流氷を目指して旅に出た。自然を相手に、たった一人で録音と演奏を重ねる松本に、友人でもある監督が同行。世界自然遺産の知床で、新たな音を探し、二人で旅を続ける。目の前にある世界。そこにはいつも音が存在している。北海道で全編ロケ撮影を行い、人間と自然の間にある、何かを想像する生き物の記録。タイトルはアイヌ語で「その間」という意味。
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監督のことば
音楽家の松本さんは自分の作業場に他人を入れない強い意志を持ってました。自然相手の録音は繊細で、人が近くにいると気配をマイクが拾ってしまう。彼自身も繊細な人です。そんな彼から新しい音源完成のため流氷の音を録りにいくので撮影してほしいと頼まれました。驚きと共に嬉しい誘いでした。知床での撮影は過酷でしたが、豊かな素晴らしい日々を過ごし、わからない、捉えられないものと対峙することが自分たちにとっての表現だと強く感じることができました。そんな生き物たちの記録です。
UTURU予告編
︎今野裕一郎
1981年生まれ。バストリオ主宰、映画監督、演劇作家。横浜国立大学経済学部を中退後、京都造形芸術大学映像・舞台芸術学科卒業。大学在学中にはドキュメンタリー映画監督の佐藤真に師事。ドキュメンタリー映画の制作を行う。劇映画の監督としても活動しており、初の劇場公開長編映画となる「ハロー、スーパーノヴァ」は池袋シネマ・ロサやドイツ・フランクフルトの映画祭で公開された。演劇界では宮沢章夫が主宰する遊園地再生事業団で2本の作品に映像・出演で参加。バストリオを2010年に立ち上げ以降、次々と作品を発表してきた。